活動報告

『4・6緊急シンポジウム「朝鮮高校無償化」を考える』を開催

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2012年4月6日

朝鮮高校の生徒たちが「無償化」制度から除外されたまま2012年度を迎えたことを受け、裁判闘争の方向性が示される中、今一度、朝鮮高校無償化排除問題とは何なのかを考える機会を持つため、名古屋市女性会館(イーブネット)で、『4・6緊急シンポジウム「朝鮮高校無償化」を考える』を開催しました(愛知朝鮮学園と共催)。
東京で活躍されている金舜植弁護士の基調講演「朝鮮高校無償化排除問題とは何か?」、朝鮮高校生、保護者、朝鮮高校教員、弁護士、朝鮮高校無償化ネット愛知メンバーによるシンポジウム、声明文採択と盛りだくさんの内容で、愛知らしいアットホームな集会になりました。当日採択した声明文です。

4・6緊急シンポジウム「朝鮮高校無償化」を考えるアピール

今日ここに集まったわたしたちは、2年前「高校無償化」法案が閣議決定されたとき、2010年度からの「高校無償化」制度の適用を朝鮮学校に通う学生も当然に受けることができると喜びをもって春を待ち望んでいました。日本政府が初めて朝鮮学校と日本学校の教育の同等性を認め、そして朝鮮学校の学生の学ぶ権利を日本の学校に通う子どもたちと等しく保障する、歴史的な出来事になるはずだったからです。

しかし、等しく保障されるべき学ぶ権利も、当然認められるはずの教育の同等性も、正当な理由がない「政治的判断」により放棄され、「高校無償化」法は朝鮮高校のみ除外したまま実施されはじめました。そして、私たちの希望を大きな失望に変えました。この2年あまりもの間、朝鮮学校の学生だけでなく、父母、教員、学校関係者、そして日本人が集会を開き、何度も街頭に立ち、署名を集め、手紙・電話・メールで、さらに直接文科省まで出向き、一刻も早く朝鮮高校にも無償化を適用するよう求めてきました。

しかし、この間に、日本政府が行なってきた制度適用留保、その後の審査停止、そして審査再開後半年以上にもわたる判断の引き延ばしに関する法的な裏付けや論理的な説明は一切ありませんでした。そして日本政府による民族差別は、自治体の補助金停止問題や日本社会全体の排外主義の蔓延、拡大をも引き起こしています。わたしたちはこのような厳しい状況を作り上げ容認してきた日本政府と日本社会に失望し、憤り、傷つき、悩み、苦しみ、そしてそんな思いから解放されたいと、ときに諦めそうになりながらも、ともに励まし合って朝鮮高校への無償化適用の実現に向けて働きかけてきました。それは、朝鮮学校をつくり、守ってきた歴史を大切にし、そしてこれから朝鮮学校で学ぶ子どもたちが安心して学べるような社会をつくりたいという思いからです。

わたしたちが訴えていることは、日本政府、そして日本社会に、人間としての誠実で切実な思いに耳を傾け、「法治国家」としてあたりまえの対応をしてほしい、ただそれだけのことです。2年前に朝鮮学校で学ぶ学生の権利獲得のために、わたしたちが立ち上がったとき、このたたかいがこんなにも長引くとは誰も思っていませんでした。しかし、日本政府が不誠実な態度で判断を引き延ばし続ける中、さらに偏見と差別による社会的逆風が吹き荒れる中、私たちは、厳しさに負けず諦めない粘り強さ、そして同じ目的のためにともにたたかう人びとの繋がりを獲得しました。この強さと繋がりは今では、わたしたちの権利獲得の運動がさらなる長いたたかいとなっても、十分に耐えうるものとなりました。このことは喜ぶべきことではないのかもしれません。しかし、この強さと繋がりは朝鮮高校の無償化適用がなされるその日まで共にたたかう確固とした決意と土台となったことは揺るぎない事実です。

朝鮮高校「無償化」適用を求め、権利獲得のその日まで、粘り強くたたかっていきましょう。

2012年4月6日
4・6緊急シンポジウム「朝鮮高校無償化」を考える 参加者一同
学校法人 愛知朝鮮学園
朝鮮高校にも差別なく高校無償化適用を求めるネットワーク愛知