活動報告

名古屋高裁への署名提出に対する不当な取り扱いについての公開質問状

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弁論再開と公正公平な裁判を名古屋高等裁判所に求めるための署名にご協力をありがとうございました。署名用紙とネット署名をあわせて9,613名分の署名をいただきました。

8月5日に私たちの思いを伝えるために,名古屋高裁に署名を届けたところ,書記官から署名を受け取るが裁判官には見せないし,署名提出があったことも伝えないという信じがたい扱いを受けました。署名に対するこのような不当な扱いに対して,弁護団とも協議し,裁判所への抗議の意味を込めて,以下の公開質問状を提出しました。


公開質問状

名古屋高等裁判所 民事第2部 裁判長 殿

朝鮮高校無償化除外裁判控訴審について,原告側弁護団から地裁の審理で不十分だった論点について,重要証人や学者意見書を踏まえて立証すると主張しているにもかかわらず,裁判長は理由を説明することなく3回目の口頭弁論で審理を打ち切りました。傍聴をしている一般市民から見ても,実質的な審理を行わずに3回の期日で結審とした裁判長の訴訟指揮は公正に欠けるものであり,このままでは原告たちの裁判を受ける権利が十分に保障されたとは思えません。原告たちの訴えをしっかりと受け止めて,彼らの人権を守るための裁判が行われているとは思えません。この裁判をぜひ再開して,十分な審理を尽くしていただきたい。この裁判に期待し,行方を注視している全国の支援者の思いを裁判所に届けたいと,署名を募りました。

私たちは8月5日(月)午後、名古屋高等裁判所民事第二部書記官室に、1か月という短期間で集まった9,539名分の署名を届けました。当然この署名は、裁判官の方々に届けられるものと考えてのことです。ところが対応された書記官から信じがたい説明を受けました。この署名は裁判官に届けられることはない、署名数はおろか署名の提出があったことさえ裁判官には知らされない。提出した署名はどうするのかの問いに、書記官室で1年間保管するだけだという答えでした。そしてこれは、民事第二部の他の裁判でも同一の取り扱いをしているという説明でした。

私たちは今年の1月から4月にかけて、公正公平な裁判を求める署名を3,330名分提出しています。これらも当然裁判官の目に触れると信じてのことでしたが、書記官の説明を聞いて、前回の署名も全く裁判官の方々には届いていなかったのかの思うと悔しくてなりません。

書記官の説明によると、裁判官の判断に影響を与えるものは裁判官に見せたり,知らせたりすることはできないそうです。裁判官が権力や圧力に屈せず,独立・自律して法と良心にのみ基づいて判断を下すことは大切なことだと私たちも考えます。しかし,独立と独善は違います。裁判官が,法によって守られるべき権利・人権が侵害されたと訴えている原告を前にして,その声に耳を貸さない不公正な訴訟指揮を行うような場合に,私たちは黙っていることはできません。その訴訟指揮が,権力者に,力ある者におもねっているとしか見えないときはなおさらです。

私たちの憲法は,裁判が公正に行われることを担保するために,裁判の公開を定めています。裁判所といえども,裁判を注視している市民の声を無視してよいものではありません。私たちが署名として届けたい声は,裁判官のみなさんが公正・公平な立場に立ち返ってほしいといことです。憲法が人権として請願する権利を認めていることからしても,そのための市民の声に耳を傾けることは何ら不正なことではなく,むしろ必要なことではないでしょうか。ぜひ裁判官の方々には,恐れずに市民の声に心を開き,私たちの思い(署名)を受け取ったうえで,公正な審理を再開していただきたい。

このように訴えてもなお,私たちが提出する署名を受け取っていただけないのでしょうか。他の多くの裁判においても支援者による署名活動が行われ,その署名が裁判所に届けられております。その署名は受理されているはずですが,問題が生じたという話は聞いたことがありません。このような裁判官の恣意的な裁量がゆるされるということであれば,このひとつの裁判のありかたという問題を超えて,他の裁判にも影響を与える大きな問題です。署名の受け取りを拒否する理由を説明いただきたい。公開を前提でこれを質問いたします。

2019年9月2日

朝鮮高校にも差別なく無償化適用を求めるネットワーク愛知